今年は巳年、蛇が象徴する再生と変化で、古い皮を脱ぎ捨て挑戦に挑む一年に!
神 奈 川 県 表 具 経 師 内 装 協 同 組 合
理 事 長 鈴 木 浩
令和7年、新年明けましておめでとうございます。今年も無事に新年の幕開けを迎える事が出来、心よりお喜び申し上げます。
旧年中は神奈川県表具経師内装協同組合会員の皆様におかれましては、日頃より暖かいご支援、ご協力を賜り深く感謝いたします。
我々の組合に限らず建設に関わる業界は2020年から続くコロナ禍も落ち着き、人々の生活は平常の生活に戻りつつある中、ウクライナ情勢の影響で資材の高騰、コスト高問題が大きく影を落としているのではないでしょうか。コロナ後の需要回復による木材や鋼材の価格が高騰し、ウッドショック・アイアンショックで資材不足が続いていたところに、急激な円安も加わり、消費への影響が出ていると思います。しかし、各所より「需要が減っていて、将来が不安だ」という意見があるものの、我々の表装、内装業界は需要が途切れるリスクが少なく、安定した将来性のある仕事です。住宅や建築物は、一度建てたら終わりというわけではありません。建築物は、長年使い続ければ老朽化します。定期的なメンテナンスやリフォームの必要があるため、一定の需要があると考えられます。それでも業界が抱える課題、高齢化問題、人手不足。職人の高齢化が進み、また少子化の影響で後継者不足。伝統技能の継承、伝承、専門的な知識や技術を受け継ぐ若手の育成、それに向けて経済的、社会的地位の確立をし、個々の事業所では出来ない事も組織の力で無難解決できる組合へ、そして若年層が魅力を感じる業界へと変革する必要があります。
昨年当組合としましては、お陰様で組合事業の表装作品展の実施、神奈川県の技能コンクール、神奈川技能展への参加、表装技能検定実技試験、外国人実習生の技能検定実技試験の実施、手工芸系技能者職場体験事業、職業講話実施等すべての継続事業が行われ、また大船の表具教室もインターネットを通じて生徒さんの新規申し込みも多数あり順調に推移しました。神表協は今年、第36回全表連中央ブロック連絡協議会神奈川大会を担当し、4月19日、横浜で開催いたします。既に委員会を構成し、役割担当者が着々と準備を進めています。10年に一度の大会ですので、盛会裡に終了出来る様、万全を期しています。大会成功の為、皆様なお一層のご支援切にお願いいたします。
十干の「乙」は、起こったことが次への成長を待って力をためている状態を指す。十二支の「巳」は植物がぐっと伸びた、成長しきっている状態を指す。この二つを併せ持つ乙巳の年は、さらなる成長を目指して力をためる時期であり、そのために努力の成果を試すとき「種子の殻を突き破り、芽を出す状態」です。今まで胸に秘めてきた夢、着々と準備してきたことに、思い切ってチャレンジする、脱皮を繰り返して成長するヘビは、再生を意味する吉兆であり、その生命力から復活、長寿を象徴し過去の失敗も新たな成長へと変える、絶好の年です。24年前の2001年巳年は、中央省庁がそれまでの1府(総理府)と22省庁から1府(内閣府)と12省庁へと再編されまた、「聖域なき構造改革」を掲げた小泉純一郎政権が誕生した年です。
今年、2025年の巳年も「再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年になると思います。今年は長年培った技能の継承を継続し続けることと、固定概念の殻を破り新しい切り口で事業展開を進めていくことを考える年と考えます。どんな困難に直面しても「蛇に見込まれた蛙」のように萎縮することなく、チャンスがあれば「長蛇を逸する」ことなく、ひとたび目標を定めたならば「竜頭蛇尾」に終わることがないように、仕事が一路順風に進み、健康に留意しつつ、充実した組合の1年にして行きたいです。
結びになりますが、新たな挑戦の年をよろしくお願い致します。今年も変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、新年のご挨拶申し上げます。